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 難しいことを考える必要はないけれどまったく何も考えないというのはあまりよくない。 知るというのも同じ、運動についても同じ。 専門的に、極端にやる必要はまったくないけれど少しはやったほうがいいと思う。
14 . July
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10 . February
 ムンクの『叫び』という作品を御存知だろうか。
名前は知らなくても一度は目にしたことがあるだろう。
直リンで申し訳ないがこの絵だ。

 この絵について誤解されやすいことが二点ある。
一つ目はこの作品のタイトルは『叫び』であって『ムンクの叫び』ではない。ムンクは製作者の名前であり、原題は"Skrik"(ノルウェー語)。

 次にこの絵は中央の男が『叫んでいる絵』ではない
これは『叫び声を聞いて耳を塞いでいる様子』を描いたものだ。



 この絵はムンク自身の恐怖体験を描いた自画像だという。
見るべきポイントはいくつかあると思うが意識して注目したいのが背景とムンクの後ろにいる男二人の姿。どうせ中央のムンクは嫌でも目を惹くだろう。
ムンクは自分の書記にこの恐怖体験を
私は二人の友人と、歩道を歩いていた。太陽は沈みかかっていた。突然、空が血の赤色に変わった。私は立ち止まり、酷い疲れを感じて、柵に寄り掛かった。それは炎の舌と血とが、青黒いフィヨルドと町並みに被さるようであった。友人は歩き続けたが、私はそこに立ち尽くしたまま不安に震え、戦いていた。そして私は、自然を貫く果てしない叫びを聞いた
と記している。
さて、自然を貫く果てしない叫びというのがなんなのかは専門家に任せておいて先に書いた様に注目したいのは背景と後ろの男二人だ。
男二人は書記の内容からするにムンクの友人らしい。
黒く塗りつぶされるように小さく後ろ姿だけを描かれている意味はなんだろうか。背景も遠近法だなんだと難しいことはともかく画面全体の不気味さを強調している程度に見ていればいい。

 ただこの絵は単作ではなく『生命のフリーズ』という一連のシリーズのなかの一つでありできれば他の作品も見ておきたい。
何故ならば一作だけでその製作者を知ることはできない。
ピカソがキュビニズムだけを描いたわけではないのと同様にムンクもそこまで如実に表現主義(不安などの内的感情をデフォルメして非現実的に描く作風)を押し出したものばかりではないということを知っておいて欲しい。
 確かに叫びは傑作ではあるが代表作というならむしろ『思春期』あたりがふさわしいと思う。
実際、『ハンス・イエーガー』や『春』などの作品と比べるなら同一の作者であることに気づくのは難しい。
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